いちご


いちごは日本人にとって人気の高い果物のひとつ。生食での消費量は日本が世界一だと言われています。日本では特に品種改良が多く行われ、今やその数も約300種以上。近年は、世界各国への輸出も増加傾向にあります。

国内の生産地は栃木県がトップ。有名な「とちおとめ」は全国ナンバー1のシェアを誇ります。また、栃木県は2018年頃より、「栃木=いちご王国」としてのプロモーションを展開しています。


いちごの主な生産国地と生産量(2021年度産)


   生産都道府県

生産量(t)

国内シェア

 1位  栃木県

24,400 

14.81%

 2位

 福岡県

16,600 

10.07%

 3位  熊本県 12,100  7.34%

 4位

 愛知県 11,000  6.67%
 5位  長崎県

10,700 

6.49%

 6位  静岡県 10,500  6.37%

出典:農林水産省統計


いちごの旬はいつ?


いちごがスーパーに並ぶのは11月~5月

現代のいちごは、早いところでは11月中旬から下旬にかけて、スーパーなどの店先に並びます。クリスマスが近づく12月中は、ほとんどのお店でいちごが店頭に並んでいることでしょう。お正月を過ぎた1月頃からさらに出荷数が増え始め、2月から4月にかけて流通のピークを迎えます。

地域によっては5月下旬までスーパーにいちごが並ぶこともありますが、主な産地からの出荷は春には終了します。

 

いちごの本来の旬は春~初夏

前述のことからいちごの旬は冬のイメージがあるかもしれません。しかし、いちごの育つ季節を考えると、いちごを最もおいしく食べられるのは、実は春先から初夏にかけてなのです。俳句においても、「いちご」という言葉は夏の季語とされています。

“屋外で”いちごを栽培する場合、暖かくなる4月から6月にかけて畑で栽培されます。

イチゴの旬が春先から初夏にかけてという考え方は、1960年代頃まで広く知られていましたが、禁煙ハウスなどで春の気候を人工的に再現する手法が普及した結果、11月から12月にも食べられるようになりました。これは、クリスマスでイチゴの需要が急増する時期に、高品質なイチゴを収穫するために開発された方法です。

現在では、「いちごの旬は初冬から初夏まで」と言われるほど、素晴らしいいちごを長い期間楽しむことができます。

 

いちご狩りのシーズン

一般の人がいちごを収穫して楽しむ「いちご狩り」。最適な時期は地域によって異なりますが、一般的には1月から5月、特に1月から3月が最盛期となるところが多いようです。寒い東北や北陸では6月末までいちごの収穫ができる場合もあります。北海道は例年6月から7月がいちごの収穫時期です。

スーパーにならぶ商品のいちごと比べて、いちご狩りは「春」がメインシーズンとなり、春休みやGWのレジャーとしても楽しめるものになっています。

 



いちごの品種について


全国各地で栽培されているいちごの品種はなんと300種以上です。

5大産地の主力いちご品種

とちおとめ(栃木県)

「いちご生産量日本一」の座を半世紀以上保ち続けている栃木県の人気品種でm」国内取扱いシェアNo.1

安定した美味しさが評判で、栃木県のみならず全国各地で栽培されています。

近年流行している大粒品種に比べるとやや小ぶりですが、甘味と酸味のバランスがよく、

果実がしっかり。

 

あまおう(福岡県)

「あまい・まるい・おおきい・うまい」の頭文字をとって名付けられた福岡県で生まれたいちご。

1粒のボリュームが一般的ないちごの約2倍あり、食べごたえあり。

可愛らしい丸いフォルムや濃厚な味も人気。

 

ゆうべに(熊本県)

熊本県で開発された「ゆうべに」は、2015年に誕生してから県内で生産を伸ばしている注目品種。熊本の「熊」の音読み「ゆう」と、いちごの紅色から「べに」を取って名付けられた。

品のある芳醇な香りが魅力。酸味はやや控えめで、その分甘さが引き立つ。

 

紅ほっぺ(静岡県)

「章姫(あきひめ)」と「さちのか」の交配種。

果皮だけでなく果肉の中も鮮やかな紅色に染まることと、ほっぺが落ちるほど美味しいことにちなんで付けられた名前。

程よい酸味で味わい深いのが大きな特徴。リッチな甘味にほどよい酸味が加わって、味にコクがあるのが特徴。

 

ゆめのか(長崎県)

長崎県の主力いちご品種で、実は愛知県で開発された品種。「さちのか」に代わる後継品種として、長崎県でも広く生産されている。

品種名は「みんなの夢が叶うように」との願いをこめてつけられたもの。縁起が良いので、受験シーズンにも人気の品種です。

味、色、食感のどれもがレベルが高く、果皮がしっかりしていることから完熟に近い状態で収穫できるなど、優良品種と高く評価されている。

 

新世代とされる品種

イチゴは、消費者向け、製菓・外食などの業務用向けの両方で年間を通じて需要が高い作物。そのため、各産地では収益性アップや品種としての差別化を目指して、新品種の研究開発・品種育成が盛んです。

 

いちごさん(佐賀)

2018年に佐賀県で20年ぶりに誕生した新しい品種。

鮮やかな赤の表皮と、きれいな形が印象的。しっかりとした果肉は香りが強く、甘さの中に酸味も感じられる。

 

きらぴ香(静岡)

「きらきらとした宝石のような輝きと品のよい甘味と香り」が名前の由来。

昔ながらのいちごらしい味わいで、甘みが酸味より強く、バランスのよいおいしさ。

 

チーバベリー(千葉)

千葉県生まれの品種。大粒でみずみずしく、食べ応えがある。いちごのかかりやすい病気“うどんこ病”に強いため、収穫量が多い。甘みと酸味のバランスがよく、さわやかで食べやすい。

 

とっておき(鳥取)

鳥取県で20年の歳月をかけて開発された、“とっておきのいちご”を意味するオリジナル新品種。洋梨のような独特の甘味が特長。

 

華かがり(岐阜)

2017年に品種登録。名前は岐阜のシンボル、岐阜城が鎮座する“金華山”の“華”と、長良川鵜飼の“かがり火”に由来。大粒で果汁が多く、さわやかな甘さ。

 

よつぼし

三重県、香川県、千葉県と農研機構が共同で開発に取り組んだ品種。甘味・酸味・風味のバランスがよく“4つ星”のおいしさであることと、4つの機関が開発に携わっていることに由来。

表皮も鮮やかな赤で果肉も赤く、形もきれいな円錐形が特長。

 

パールホワイト

奈良県は昼と夜の寒暖差も大きいため、果実に甘さを溜め込んだいちごが育つことで有名。果肉まで真っ白なのが特徴で、白いちごとしては糖度が高く、酸味が少ない。

 

淡雪

可愛らしい淡いピンクのいちご。香りが高く、酸味が少なく甘さ際立ち、可愛らしい淡いピンクで贈り物など人気。

 

ミガキイチゴ

「食べる宝石」をコンセプトとした、複数品種のイチゴの統一ブランド。

品種だけではない、技術、製法、品質基準による果実の違いをブランド化している。

職人技とITを融合した最先端施設園芸により、高品質なイチゴの安定供給を実現しており、2013年度グッドデザイン賞を受賞。

 

古都華(ことか)

奈良県生まれのいちご「古都華」の名前は公募で選ばれたもの。古都である奈良を飾る新たな華になってほしいとの思いが名づけの理由。

非常に甘く、程よい酸味と濃厚な深みのある味わいと、果実の色が艶のある濃赤色で

ケーキやパフェの飾りとしても美しいシルエットと香りが活かされています。

 

スカイベリー

栃木県で17年の歳月をかけ、10万株以上の中から誕生した品種。東京スカイツリーのように大人気のいちごになってほしいとの思いが込められてのネーミング。すっきり甘く、ジューシーなおいしさが特長。

 


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