冬に旬を迎える食材

小松菜は1年中出回っている野菜ですが、旬は冬です。耐寒性があり、霜にあたることで甘みがアップし、おいしさも増します。

野沢菜は、12月頃に特に徳島県で多く収穫されます。漬物だけでなく、生の野沢菜は油で炒めたり味噌汁に入れたり、用途は広くあります。

キャベツと同じアブラナ科ですが、別の野菜で旬の時期も異なります。キャベツは春ごろに旬を迎えますが、芽キャベツの旬は11～3月の冬です。抗酸化作用があり風邪予防などに期待ができるビタミンCの含有量はキャベツよりも豊富で、体調を崩しやすい12月にぴったりの野菜です。

11月から3月が旬ので、この時期に収穫される大根は、特に甘みが強いのが特徴。旬の時期は、価格が下がって手に入れやすくなるため、さまざまな料理に入れてたくさん食べることができます。

ネギの旬は11月から2月。この時期のネギは、全体的にしっかりと巻かれていてツヤがあり、緑色と白色の境がはっきりとしているのが特徴。冬のネギは特に甘くて美味しいため、すき焼きや鴨南蛮などのように肉と合わせた香味野菜としてよく使われます。

春菊は11月から3月が旬となる代表的な冬野菜です。旬の春菊は、濃い緑色で茎が太すぎず、茎の下の方から葉が出ていないことが特徴。β-カロテン、ビタミンB2、C、E、カリウム、カルシウムなど多くを含む栄養価が高い野菜です。

種類によって、収穫時期が異なります。冬に旬を迎えるのは11月～2月に収穫される「晩秋れんこん」。れんこんの穴は「先を見通す」ことで縁起が良いと言われ、おせち料理によく利用される冬野菜の一種とされています。他に夏から秋に収穫される「新れんこん」もあります。

たらはスーパーなどで1年中見かける魚ですが、12～3月に産卵期に向けて浅場に上がってくるため、もっとも流通する時期だといわれています。オスの白子も発達してくる時期のため、たらの身だけでなく白子もおいしい時期です。

牡蠣は、種類によって旬が大きく異なります。11～4月に旬を迎えるのが真牡蠣です。真牡蠣は産卵後（産卵期：6～9月）栄養が減るため、産卵に向けて栄養を蓄える冬が旬となります。夏に旬を迎える岩牡蠣と比べて小ぶりですが、うま味が凝縮していてクリーミーな味わいが特徴です。

あんこうの旬は、地域によって異なる場合もありますが11～3月が旬です。肝が肥大化する12～2月が特においしい時期といわれています。国内では山口県の下関や福島県、茨城県などで漁獲されています。旬を迎えたあんこうは肝が一番おいしい部分。産卵期を迎える前に栄養を蓄えるため、肝臓の脂質が増加し肝が大きくなり、濃厚な味わいが楽しめます。

冬の果実の代表ともいえるみかん。温州みかんは日本産の柑橘類の中で最もポピュラーな種類で、10月から12月にかけて出る甘酸っぱいものを早生（わせ）みかん、11月・12月に出る甘みの強いものを中生（なかて）みかんといいます。

多くの柑橘類と同様に、10月から12月が旬です。夏に出回る柚子は青柚子と呼ばれ、果肉が青みがかり果汁が少ないのが特徴です。旬に近づいた秋・冬の柚子は黄柚子と呼ばれ、果汁をたっぷり含んでいます。

いちごがもっとも多く出回るのは12月から2月ごろです。露地栽培のいちごは春が旬とも言えますが、日本のいちご市場はハウス栽培が主で、ケーキや贈り物などの年末年始の大きな需要に合わせて栽培されています。

▶いちごのデータ

▶いちごの日

レモンは冬になると、実が青から黄色に変化していきます。10月・11月のまだ青いレモンはグリーンレモンと呼ばれ、12月・1月のレモンはイエローレモンと呼ばれています。日本では広島県で多く栽培され、瀬戸内レモンの愛称で親しまれています。

輸入品のイメージが強く、一年中手に入る果物ですが、日本でも栽培されており、国産のキウイは11月から12月に旬を迎えます。一方、輸入国として代表的なニュージーランドは日本と季節が逆になるため、ニュージーランド産のキウイは４月～10月ころに多く日本の売り場に並びます。

▶キウイのデータ