販促施策に役立つ心理学

販売促進策には、多くの心理効果が活用されています。

販促にはいろいろな段階がありますが、ここでは主に、「購入決定の後押し」となるような場面でよく使われている心理効果をピックアップしています。

売り場POP、セールストークなどに活用されている心理効果を知ることで、プランナーにおって、施策立案の際の方向性が定まります。


アンカリング効果


人は先に目にした数字やデータを基準として物事を判断する傾向があります。これを「アンカリング効果」といいます。

この心理は多くの場合無意識に行われていて、人は多くの場合、「自分なりの基準」とそれ以外を判断しています。そこで、マーケティングで活用される場合は、情報の「先」「後」の順番によらず、訴求したい価格などの数字に対して、基準となる値を表示する手法で活用されています。

割引価格とともに定価や通常販売価格が表示されていると、「基準との差がある」という状況だけで、自分の基準を書き換えて、「お得がある」と感じることが多くなります。

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決定回避の法則


人は、選択肢の数が多ければ多いほど、その中から選択し、決断することが難しくなります。

これが決定回避の法則です。

そこで、販促施策への活用としては、敢えて「選択肢」を減らす手法を取ります。

決定回避の法則の観点では、ウェブショップなどでユーザーに過剰な数の選択肢を提供することは「選べない」というリスクを伴います。そこで、数が多い商品については、「あなたにピッタリの商品はこちら」など、商品数を絞って紹介しすることで。「選べない=決定回避」を防ぎます。

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松竹梅の法則


人はレベルに差のある3つの選択肢を提示された状況では、真ん中を選ぶことが多い、というのが松竹梅の法則です。

人は、選択肢の中で最も安全なものを選びたいという心理があり、段階が違う選択肢が3つに限定されていると、真ん中が一番無難なものであるだろうと考えやすいのです。

販促施策ではこの心理を利用して、一番売りたい価格を真ん中に設定し、合わせて3段階の選択肢になるように価格を設定する手法が取られます。

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テンション・リダクション効果


「テンション・リダクション効果」とは、大きな決断や目標達成などの緊張が解けた直後に気の緩みがおこることです。販促では、この状況をチャンスと捉えます。

例としては、顧客が数百万円の車を購入したあとに、2~3万のオプションを勧めると、数百万円の車に対して、2〜3万円は妥当な金額と判断し、購入に踏み切る可能性があります。

身近な例では、レストランなどで「100円追加でドリンクセットにしませんか」と聞かれるシーンがテンションリダクション効果を狙った推奨トークになります。

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ウインザー効果


人は情報を受け取る時に、本人よりも他人が発信した情報の方を信用する傾向があります。

小説「伯爵夫人はスパイ」の中で、登場人物のウィンザー伯爵夫人が「第三者の褒め言葉がどんな時も一番効果があるのよ」と言ったことから、「ウインザー効果」と呼ばれています。

販促の場面では、商品レビューやインフルエンサーによる商品紹介がこれにあたります。

しかしこの時の情報発信者が、利益を得る状態にあると、その情報には発信者に有利なになるバイアスがかかっていると考えられて、その効果は低下する場合があります。

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バンドワゴン効果


人は「流行っている」と聞くと、それについて肯定的に考えやすくなります。これは、”多数に価値がある”と考える「バンドワゴン効果」と呼ばれる現象です。

キャッチコピーの例でいうと、「大人気」「今、売れています!」というキャッチコピーが含まれている商品やサービスは、何となく良いものに見えてしまうというものです。

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スノッブ効果


スノッブ効果とは、人は入手が困難なものほど欲しくなり、容易に入手できるものほど欲しくなくなる現象のことです。

「限定販売」は、商品やサービスに対する需要を喚起するためによく使われる手法です。ただし、わざと品薄を演出していることが疑われるような行為は、情報化社会となった今では、イメージの悪化に繋がることが多いので注意しましょう。

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返報性の原理


無料で何かを受け取ったとき、お返しをする義務があると感じる原理です。

試食販売や無料サンプルなどがこの例にあたります。ただし、多くの人はこの原理をわかっているので、無料のサービスを受けないという人も多くいます。

販促施策に活用する場合は、むしろ「返報性の原理」を消費者自身に感じさせないように、自分の意志で無料サービスを受けていると意識してもらうことが有効です。他の心理効果と合わせて、サービスが「自分のこと」「自分に利益がある」と感じてもらえるように訴求しましょう。