何度も接するものに好印象を抱く心理効果「ザイオンス効果」について、マーケティングに活用する際に知っておくべきことを活用例とともにまとめます。
ザイオンス効果とは、「同じ人や物事に繰り返し接触すると、親近感が増したり、好印象を持つ」という心理現象です。
ポーランド出身の心理学者、ロバート・ザイオンス氏が論文によって発表しています。
ザイオンス効果は、広告やDMのように「繰り返しコンタクトすることで、ターゲットの印象に残る」ことを狙った施策に活用されます。
ザイオンス効果が働くとターゲットは親近感が湧くのですが、逆効果もある点を注意しなければなりません。
”何度も繰り返されること”をもともと嫌う人がいること、一度悪い印象を持たれてしまうと繰り返しのコンタクトによってむしろ印象がさらに悪化していく場合こと、などです。
また、ザイオンス効果は短期間に多く接触することで効果が高まるとされているのですが、インターネットなどの環境においては、くり返しのコンタクトをターゲット側がブロックできる仕組みも多くあります。
デジタル環境か発達している現代のマーケティング施策としては、むやみな繰り返しは逆効果で、ターゲットの欲求をどれだけ適切に読み取り、”嫌がられずに繰り返し接する”ことができるかどうかがカギとなります。
・WEB広告(リスティング広告)
WEB検索などによりターゲットであると判定された人へ広告を配信する仕組みは、その後も繰り返し広告を表示することで、印象を強めていきます。
・テレビCM
TVCMは短期間に集中して情報を投下し認知度や親近感を一気に高めることを狙っています。
・WEBアプリのプッシュ通知
キャンペーンや新着情報などを通知してアプリを開く回数を増やすことで、アプリとの接触回数が高まり、結果的に好感度や親近感を高めることに繋がっています。
・メールマガジン
新規顧客の獲得、リピーターの獲得ともに顧客との距離を縮める施策として多くの企業が利用しています。
・リマーケティング広告
一度自社のHPに訪れたユーザーに対して、繰り返し広告を表示する仕組みです。