アンカリング効果


アンカリング効果とは


アンカリング効果とは、最初に定時された数字やデータが無意識に印象に残り、その後の意思決定や行動に影響を及ぼす現象のことです。

この現象は、認知バイアス(認知が偏ること)の一つとして日常生活の中でよく起きています。

 

実証としては、ノーベル経済学賞受賞者のダニエル・カーネマンと心理学者のエイモス・トベルスキーとの共著で解説されています。

 

人は、はじめに基準となる数値を見ると、それよりも上か下かという判断をしがちです。

例えば、物事の平均値定価、過去の記録、などがあり、自分が関わる時には、それらの数値との差をみて、物事を評価することが多くなります。

しかし、実はこの基準値に影響されすぎると、絶対値そのものを価値を見誤ることもあるので、注意が必要です。

 

 ※アンカリング(Anchoring)は、錨(Anchor)で船を係留すること。

つまり、最初に得た情報が錨で係留させるように意識の中で固定されてしまうことからこの名前がついています。

 


アンカリング効果のマーケティング活用


アンカリング効果は、マーケティングの世界ではとても多く活用されています。

 

人は、情報が揃っていない状態では自分の前にある情報を基準する傾向があり、特に対象となる物事を熟知していない人(=基準を持っていない状態の人)にとって、アンカリング効果は強く作用します。

 

基本的には、「基準となる情報を提供することで、その後の判断をしやすくする」という目的で使われます。

 

 

【アンカリング効果と合わせて活用されることがある心理効果】

シャルパンティエ効果

 数値の単位などを変えることで、値を実際よりも大きく(小さく)感じる効果

 


アンカリング効果のマーケティング施策例


通常価格と割引価格の併記

割引販売をするときに「当店通常価格」として割引前の価格を表記する方法です。

「割引前の価格」と「割引後の価格」との比較によって、その差が大きいほど割引後の価格に関わらず『これはお得なんだ』という印象を強めることがあります。

「当店通常価格」が判断の基準値としてアンカリングされ、それ以外の値を、高い・安いと判断するようになります。

 


アンカリング効果の活用で注意する点


アンカリング効果は、消費者にとっては有益な情報になる場合もあるのですが、故意に判断を誘導するような演出することは、訴求対象者に利益をもたらさないだけでなく、印象を悪くする場合もあるので注意が必要です。

 

標準価格の表示などは、アンカリング効果の定番的な手法ですが、現在では、通常価格をより高く表記することは、「二重価格表示」として景品表示法に違反します。