ここでは、営業・商談、現場でのセールストークなどに応用できる心理学をご紹介します。
人は、最初に得た情報が印象に強く残り、それを重要視するという傾向があります。商品の優れた点や自社の良いデータなどは、最初に提示するとうまく印象づけることができます。その時点で、まだ比較対象となる情報を持っていない人に特に効果的です。
人は、ある1つの目立つ特徴を認識すると、その他の構成要素までその目立つ特徴に引っ張られて認識してしまうことを「ハロー効果(または認知バイアス)」といいます。
例えば、容姿がさわやかな雰囲気であれば、内面もさわやかで良い人だと思うような事象です。商品やサービスのもっとも優れた点をしっかりとアピールすることができれば、全体的に良い印象を持ってもらえる可能性が高くなります。
人は、接触する機会が増えると、その接触した相手(やモノ)に対して好意を持ちやすくなることを「ザイオンス効果(単純接触効果)」といいます。繰り返しのコンタクトは、営業の基本手法の一つとして有名ですが、心理学でも証明されている一定の効果があります。もちろん、相手に嫌悪感を与えないようにすることも大切です。
人は権威のある者の言動には従いやすい傾向があります。専門家として紹介された人物のアドバイスであれば、その内容を信頼し、受け入れやすくなります。
専門的な資格や権威あるキャリアなどを持っていることはセールスのコミュニケーション上の有利になります。
自分と同じ挙動をする相手に対して好意的な印象を持つことをミラーリング効果と呼びます。お客様や取引先の相手の仕草を観察し、自然に真似てみることで相手が無意識のうちに親近感をもってくれることがあります。
例えば、商談時の会話中には、相手が知らない専門用語などを使うのではなく、相手が会話の中で使った同じ言葉を使う方が、親近感や無意識の共感を得やすくなります。
人は無償で施しを受けた時、何かしらのお返しをしなければいけないという心理が働きます。相手の要望をサービスとして対応・解決することで、その後のセールスを有利に進めることに繋がります。
難易度の高い要求を伝える際、比較的簡単な要求から受けてもらい、段階的に難易度を上げ、最終的に本当に通したい要求を飲んでもらうという手法で、営業活動でも良く使われています。一度承諾してしまうと、続けて依頼されることも断りづらくなるという人の性質を利用しています。