近年注目されてきた米粉ですが、2023年に入ってからも小麦粉の価格上昇が続き、パンをはじめとした市販品にも米粉を使った商品が増え、ブームの加速が予測される。
特に米粉は、日本にとって自給率アップにもつながる食品として農林水産省の対策事業もPRされている。
また、その年に話題となったワードを選出する食や料理関連のアワードで、2023年は米粉やライスペーパーがいくつものアワードでランクインしている。
米粉の注目ニュース
▶AKOMEYA TOKYOにて米粉グルメフェア「日本ご当地 おいしさ発見!米粉の醍醐味」開催。2024年2月20日~3月4日
▶米粉タイムズ「前半期!米粉レシピアワード」を開催
▶トレンド料理ワード大賞(フーディストサービス)「米粉スイーツ」が1位、「ライスペーパー」が2位
▶食トレンド大賞2023(クックパッド)「ライスペーパー」が大賞
▶今年の一皿(ぐるなび総研)「米粉グルメ」が準大賞
▶料理SNSトレンド大賞(スナップディッシュ) 「ライスペーパー」がノミネート
米・米粉消費拡大推進プロジェクト
農林水産省は、令和5年8月2日から、お米・米粉の消費拡大を図る「米・米粉消費拡大対策事業」の一環として「米・米粉消費拡大推進プロジェクト」を開始。
プロジェクトの主な取組
(1)TVCMの放映
小池栄子氏が出演するTVCMを令和5年8月2日から1ヶ月間、主要都市圏5地域で放映。
(2)米粉アンバサダーによる米粉料理の発信
注目の料理人5名が、米粉アンバサダーに就任。
アンバサダーが開発した「米粉をよりおいしく楽しく食べることができる家庭用レシピ」を情報サイト「米粉タイムズ」にて随時公開。
(3)虎ノ門ヒルズ内「虎ノ門横丁」とのコラボレーション
令和5年8月2日~10日、虎ノ門横丁の17店舗にて米粉料理を提供。
ポップアップストアでは米粉アンバサダーの5人のシェフ監修の米粉料理を提供するイベントを開催。
(4)特設サイト、SNSでの発信
情報サイト「米粉タイムズ」を公開。
(5)全国の協力外食店、スーパー等とのコラボレーション
協力店舗において、「米粉を使ったメニューフェア」の開催、「米粉売場」の設置。
米粉商品のニュース
森永製菓からお米を使用した植物性ミルクアイス「OKOMETO(おこめと)」 2024年3月18日(月)より新発売。お米を原料にした「森永甘酒」での知見や技術を活用した乳製品不使用の氷菓。
ファンケルとBURDIGALAがコラボし、BURDIGALAにて「発芽玄米フォカッチャ」を発売。2024年3月1日より
ケンミン食品から、グルテンフリーラーメンでめん・スープ・具材がセットになった冷凍ラーメン「TSURUMEN×GF RAMEN LAB 鶏白湯しょうゆラーメン」が新発売。販売は、グルテンフリーラーメンに特化したECサイト「GF RAMEN LAB(グルテンフリー・ラーメン・ラボ)」にて2024年2月22日より。
クリスピー・クリーム・ドーナツは、ブランド初となる国産米粉入り新生地を開発。お米由来の甘みとモチっとした新食感が特徴のドーナツ『Hello! Komeco』を期間限定で販売。
2023年11月1日(水)から11月21日(火)。
米粉の現状
米を粉にした米粉は、昔からせんべいやだんごなどの和菓子に多く使われているが、近年は、パンやケーキ、麺類など、新たな用途への利用が拡がっている。
特に、主食用の米の需要は年々減少している中で、米粉の需要拡大は、米の消費拡大の取組みの一環にも組み込まれ、生産省もここ4年間は大きく伸長している。
また、MDB有望市場予測レポート「米粉」 (https://mdb-biz.jmar.co.jp/20230425)では、2027年には米粉全体の市場規模が350億円にのぼると予測されている。
米粉の魅力
・米粉のパンや麺は、日本人好みのもちもちとした触感とほんのり甘い風味。
・油の吸収率が低く、天ぷらや唐揚げを 米粉で揚げると、サクサク感が長く継続。
・小麦粉と比べて、ダマにならないので 粉をふるう必要がなく調理が簡単。
・特に玄米粉には、食物繊維に加え ビタミン B、ビタミン E、ナイアシンなどのビタミン類、 抗酸化物質であるフェルラ酸やフィチン酸、 血糖上昇を抑制するGABA等、機能性が豊富。
・小麦粉と比べて、アミノ酸のバランスが優位。
・国産米粉パンを 1人が 1ヶ月 3個食べると、 自給率が 1%アップ。
米粉商品の例
・パン
・麺
・菓子、スナック
・調理粉、ソースなど