
今回は食と料理のジャンルでの、2022年のトレンドチェックとして、レシピサイト「クックパッド」と料理インフルエンサーネットワーク「フーディストサービス」が発表したアンケート調査をそれぞれご紹介します。
「食」は様々なマーケティングプロモーションやクリエイティブのモチーフに成り得るジャンルです。2022年の消費者心理を振り返るとともに、この流れを汲んでこれからのプロ―ションのテーマやコンテンツを検討する際のヒントにも活用できるでしょう。
クックパッド「食トレンド大賞2022」
食トレンド大賞2022の選出ワード
食の注目キーワード
・SNS発
・韓国グルメ
・物価高
・高タンパクおかず
・生食感スイーツ
大賞
・韓国風やみつき卵(麻薬たまご)
入賞
・チュモッパ
・鶏手羽元
・豆腐干
・生食感スイーツ
フーディストサービス 2022年トレンド料理ワード大賞
アイランド株式会社が運営する日本最大級の料理インフルエンサーネットワーク「フーディストサービス」が、ブログやSNS等で話題になった料理関連ワードを基にユーザーアンケートを実施し、2022年のトレンド料理ワードをランキング形式で発表しています。
2022年トレンド料理ワード大賞 受賞料理
大賞:節約料理
2位:麻薬たまご
3位:ヤンニョム〇〇
4位:リュウジ
5位:アラジントースター
6位:ハウス食品 魅惑のハリッサ
7位:やみつききゅうり
8位:料理の豆知識ツイート
9位:チュモッパ/チュモクパプ(韓国おにぎり)
10位:ボンボローネ/クリームドーナツ
【参考】2022年上半期のトップ展10はこちら
大賞:オートミール
2位:麻薬たまご
3位:ヤンニョム〇〇
4位:大量消費レシピ
5位:アラジントースター
6位:姜葱醤(ジャンツォンジャン)
7位:スイッチ一発!レシピ
8位:豆腐干・豆腐皮・トーカンスー
9位:ノンフライ機能付きオーブン
10位:別茹で不要
特にチェックしておきたいキーワード
上記の2つの調査で登場したワードの中から、共通しているものや企画の種で特に注目したいものをピックアップしてみます。
麻薬たまごご/韓国風やみつき卵
保存容器に刻んだ長ねぎやにんにく、唐辛子などの調味料を入れ半熟卵を漬けた韓国発の味付け卵。卵と身近な薬味で簡単に作ることができ、真似して作りやすいことに加えて、おいしくて中毒性があるという意味から「麻薬」というネーミングで多くの注目を集めました。特に人気ユーチューバーやインフルエンサーが紹介したことも大きなヒットのきっかけになったと言えるでしょう。
ヤンニョム〇〇
ヤンニョムとは、コチュジャンベースの韓国の合わせ調味料のこと。ヤンニョムで味付けされた韓国のフライドチキン、ヤンニョムチキンが数年前からブームとなり、その影響で、ヤンニョム肉団子、ヤンニョムちくわなどヤンニョム味が様々な料理に派生しています。また、各社からヤンニョム味のソースも次々と発売されて、より気軽にヤンニョム味を体験できる人が増えたようです。
チュモッパ/チュモクパプ(韓国おにぎり)
チュモッパは、韓国語で「おにぎり」という意味。日本では、ごはんに韓国のり、たくあん、とびこ等を混ぜ込み、丸く握ったバージョンが「チュモッパ」として捉えられているようです。日本のおにぎりと同様、手軽に作れて、見た目も可愛く、インスタ映えも良いことからSNSでもチュモッパのお弁当などの画像が多く投稿されていました。
また、カルディで「チュモッパの素」が発売されたこともブームをあと押ししたと言われています。
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ハウス食品 魅惑のハリッサ
2021年2月にハウス食品から発売された地中海料理の万能調味料。いつもの料理に足すだけで味変ができ幅広い料理にあうと人気に。レシピブログには600件以上のレシピが投稿されています。
ハウス食品では、「魅惑のハリッサ」の他にシリーズとして「楽園のサテトム」と「禁断の黒コショウ」が発売されていて、シリーズ3商品の販売数は2022年6月で累計100万本を超えています。
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姜葱醤(ジャンツォンジャン)
2021年にもランキングした、生姜とねぎ油が香る万能調味料。中華だけでなく、炒め物、パスタなどいろいろな料理の味付けに使える、とリピーターが増加中。テレビやSNSで現在も頻繁に紹介されています。
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豆腐干・豆腐皮・トーカンスー
「豆腐干」は、豆腐に圧力をかけて脱水したもので中国及び台湾で広く使われている食材です。低糖質で高たんぱくなヘルシー食材として人気を集め、コンビニのお惣菜にも登場しています。カルディや業務スーパーなどで入手しやすくなったことも人気を加速した要因でしょう。
豆腐の水分を抜いて乾燥させたもので、低糖質&高タンパクなヘルシー食材です。昨今の高タンパク質ブームで一躍人気に。有名モデルが愛用していたことでも話題になりました。昨年は麺の代替食品として注目されていましたが、今年は主食だけでなく、タンパク質を摂りにくい副菜にも重宝され、茹でる、和える、炒めるなど幅広い調理法で活用されました。
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2022年食と料理のトレンドの考察
食や料理の分野ではYouTubeやTikTokからブームが生まれる流れが定着。また、改めて人気が高まっている韓国料理・エスニック料理や、健康志向の高たんぱく料理と合わせて、値上げラッシュの背景から食費節約の意識も高まっているようです。
節約料理や外食しなくても専門的な外国料理の味が体験できるような調味料が人気で、「情報も食材も手軽に入手して、おウチで料理を楽しみながら、出費も押さえたい」という傾向は来年も継続しそうです。