
1987年に発売されたアサヒスーパードライが、2022年2月、発売以来36年目で初めて「フルリニューアル」します。
今回のフルリニューアルでは、中味・パッケージ・コミュニケーションを同時にすべて刷新。リニューアル品の出荷は、2022年2月中旬以降製造分からです。
スーパードライ発売以来のフルリニューアル
“辛口”のコンセプトはそのままに、発売以来初めて中味の処方を変更。
⇒“キレのよさ”は維持しながら“飲みごたえ”を向上。
レイトホッピング製法による“ほのかなホップの香り”を新たに付与するとともに、酵母の働きを調整。
⇒“発酵由来のビールらしい香り”を向上。
飲んだ後のすっきりした後味はそのままに、飲んだ瞬間の飲みごたえを向上。
⇒これまで以上に飲み飽きない味わいを実現。
リニューアル後の缶体パッケージは赤が印象的
缶体パッケージは、マットとメタリックの2種類のシルバーを調和させ、これまでよりシンプルなデザインに。
ロゴ部分は赤が多くなり、「Asahi」ロゴと「SUPER“DRY”」ロゴの視認性を向上。
缶体裏面には“新スーパードライ、始まる。”というメッセージと「スーパードライ」の味の特長を視覚的に分かりやすく表現した“辛口カーブ”をデザインし、新しくなった“辛口”のうまさを訴求しています。
リニューアルプロモーションの概要
プロモーションでは、スーパードライ」の“誕生日”である3月17日を中心に、アサヒ社史上最大規模の広告を展開。年間35,000GRPを投入するTVCMやYouTuberとのタイアップ企画に加え、飛行船「新スーパードライ号」による広告展開。
2022年3月から10月にかけては、「スーパードライ ミュージアム」の疑似体験ができる移動式のコンセプトカーが全国の主要都市に登場します。
コンセプトカーでは、仮想現実(VR)技術を活用した工場見学に加え、 “工場できたて”「スーパードライ」や“氷点下のスーパードライ”「エクストラコールド」の試飲ができます。
アサヒスーパードライの沿革
“さらりとした飲み口、キレ味さえる辛口の生ビール”をコンセプト1987年に発売。
1987年:3月17日発売
1993年:鮮度向上活動「フレッシュマネジメント委員会」発足
2005年:製造後3日以内で出荷する「鮮度実感パック」を発売
2009年:地球環境への負担が少ない自然エネルギー「グリーン電力」を製造に活用
2010年:“氷点下のスーパードライ”「エクストラコールド」を展開
2013年:高度な酵母管理技術により“キレ”と“泡のきめ細かさ”を従来より1割向上
2018年:新たな醸造管理技術の導入によりビールの泡もちに寄与する成分を従来品に比べ約1割向上、脂質酸化物の低減により“キレ”を向上
2020年:「鮮度実感パック」をリニューアルし、新たに製造日を記載した「工場できたてのうまさ実感パック」を毎月月末金曜日に発売
2021年:ブランド初の常設施設「スーパードライ ミュージアム」をオープン、「スーパードライ 生ジョッキ缶」を発売
ビール類の税率が一本化される2026年に向けて
アサヒによると、2020年の酒税税率改正で減税となったビールの需要が高まってきた中、ビール類の税率が一本化される2026年に向けてビール需要のさらなる活性化を狙ってのリニューアルとのこと。
また、日本国内市場が成熟化し、商品の差別化が難しくなる中で、「スーパードライ」の特長である“辛口”や“シルバーパッケージ”といったブランド価値にさらに磨きをかけていいくためのリニューアル、プロモーションであると発表しています。
関連情報:ビールの販促施策

アルコール離れが顕著となる昨今ですが、クラフトビールの人気などこだわりの嗜好に合わせた新商品は数多く発売されています。より個々の嗜好に応える商品特徴、明確なブランドコンセプトなど訴求していくプロモーションが重要になっていくと考えられます。