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『西武園ゆうえんち』70周年 リニューアルのテーマは昭和レトロ

2020年に70周年を迎えた「西武園ゆうえんち」は、2020年から2021年にかけて段階的に作業を行いリニューアル。

工事による全面休園はなかったものの、2021519日にグランドオープンとなりました。

 

1950年に開業した西武園ゆうえんちは、アトラクションを次々に導入し、1970年に西武園プールの営業を開始。年間来場者数は1988年度に約194万人を記録しました。その後来園者数は減少してきましたが、今回のリニューアルで再び多くの人に驚きと感動を与える遊園地として新たなスタートを切ることになりました。

 

リニューアル後は、「新しいのに懐かしい非日常のエンターテイメント」がコンセプト。

テーマは、子供には新しく親には懐かしい、「昭和レトロ」です。

園内には、活気・元気・熱気がほとばしる1960年代の世界が表現されており、商店街から見上げる丘のうえにそびえ立つ映画館では、昭和の日本にうまれた大怪獣ゴジラをテーマにしたライド・アトラクション「ゴジラ・ザ・ライド 大怪獣頂上決戦」も新登場。

 

『ゴジラ・ザ・ライド』を上映する映画館からつづく懐かしい昭和風の商店街には昭和の懐メロが流れ、さながら『三丁目の夕日』を思い起こさせます。このエリアでの買い物は、電子マネーなどは使えず『西武園通貨』なるお札を使用。買い物そのものを「体験型エンターテインメントとしています。

そして、バナナの叩き売りや泥棒と駐在の捕物帳などのパフォーマンスも展開される “昭和の街”に自然と溶け込むのが、リニューアル前からあったアトラクション「バイキング」、「大観覧車」「展望台」など。これらの「古さ」は、まさにリアルな昭和の雰囲気であり、古さと新しさの融合を実現しているのです。 

 

西武ゆうえんちのリニューアル予算は約100億円。

この規模のテーマ―パークの改装費としては大きな金額ではなく、古いものが残っていても違和感が内容に計算された「昭和テーマ」が、限られた予算の効率的な使い方として成果を上げています。