マーケティングの定義


マーケティングという言葉は、時と場合によって捉え方が少し変わる場合がありますが、ここでは、販売やプロモーションのことのみを指すのではなく、「売れるしくみづくり」に関する一連の領域を包括する概念として捉えます。具体的には、消費者ニーズの認識、魅力的な商品開発、有効な価格設定、流通や店舗の構築、適切なプロモーションなどが含まれます。

 

また、マーケティングの定義として有名なものを2つ紹介します。

フィリップ・コトラーの定義

マーケティング研究の第一人者であるフィリップ・コトラーは、マーケティングを次のように定義しています。

「マーケティングとは、個人や集団が、製品やおよび価値の創造と交換を通じて、そのニーズや欲求を満たす社会的・管理的プロセスである。」

 

また以下は、マーケティングの議論の中でよく出てくる諸概念の言葉についてコトラーの解釈(定義)です。※本サイトでも概ねこのような意味で使用しています。

・ニーズ:人間が感じる欠乏状態 

・欲求:ニーズの表現であり、それを満足させるものの名前であらわされる

・需要:欲求は購買力を伴って需要となる

・製品:ニーズや欲求を満足させるもので市場に提供されるもの

・交換:代わりに何かを提供することにより、欲しいものを人から獲得する行為

・取引:マーケティングの効果の測定単位

 

・市場:ある製品の現実の購買者、潜在的な購買者のすべての集合

アメリカ・マーケティング協会(AMA)の定義

アメリカ・マーケティング協会(AMA)は、世界のマーケティング実務者、教育者、研究者、学生を会員として組織された団体です。このAMAではマーケティングの定義分が発表されていますが、時代に合わせて変化しています。

 

現在の定義は2007年に発表されたもので、

「マーケティングとは、顧客やクライアント、パートナー、さらには広く社会一般にとって価値のあるオファリングスを創造、伝達、提供、交換するための活動とそれに関わる組織・機関、および一連のプロセスのことを指す」

となっています。

 

それ以前には、2004年には以下のように定義されていました。

「マーケティングは、組織的な活動であり、顧客に対し価値を創造し、価値についてコミュニケーションを行い、価値を届けるために一連のプロセスであり、さらにまた組織および組織のステークホルダーに恩恵をもたらす方法で、顧客関係を管理するための一連のプロセスである。」

 

2004年はステークホルダーや顧客への価値を意識しているのに対して、2007年には社会全体という点を強調しています。マーケティングの役割をより大きなものとして捉えるようになっているのです。

AMAの定義は、これ以降改訂されていませんが、マーケティングの考え方は時代とともに変化していくため、マーケッター、プランナーも時代に即して柔軟な考え方、捉え方をしなければなりません。

 

ここでは、近年注目されているマーケティングのキーワードや、経営・プロモーション企画の際によく使われる理論について説明します。

 

キーワードや用語は、実は過去のマーケティング用語と意味が似ているものも多くありますが、それらは時代の変化に伴って新たな特徴があるため、新しい用語となっていることがあります。新しい用語が生まれる時は、社会環境の変化がマーケティングに影響を与えている転換期であったと考えると良いでしょう。